【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】

2-5 守護竜

 スイレンはイクエイアスが棲むという城の地下に行くというと、城に入ってから長い螺旋階段を降りて行くような道程を想像していた。

 急ぎ外に出て竜化したクライヴに乗って、城の近くにある大きな人工的な穴へと一気に吸い込まれるようにして飛行したまま潜り込んで行く。

 長い長い大きな回廊を抜け、突然煌々とした灯りがある大きな広間に着いた。

 その場所にはクライヴやワーウィックなどの竜騎士の竜たちより、三倍ほど大きな体長を持つ白い竜が居た。

 そして、明らかに彼等よりも上位種であると、その姿を一目見てわかった。神々しいほどに白く光り輝き、その光はどこか温かく柔らかな春の陽光を思わせた。

(クライヴか。お前が来たということは、リカルドとワーウィックのことだな。先ほど、報告を受けたばかりだ)

 大きな顔に難しい表情を浮かべているように見えるイクエイアスの前へとクライヴは降り立つと、いきなりスイレンの頭の中でくぐもった低い声がした。

< 199 / 340 >

この作品をシェア

pagetop