【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「わ。クライヴ。びっくりした。立ち止まって、どうしたの?」
「居る」
スイレンの疑問に短く返事を返した彼の言葉の意味を知り、彼女はコクンと喉を鳴らした。
(黒竜エグゼナガル。あの美しい竜イクエイアスの対になる存在というと、禍々しい魔物のような姿……?)
(……良い匂いがするな)
直接、頭の中に響いたしゃがれた声に、スイレンは思わず身震いがした。生き物としての本能でこの存在がとても強く恐ろしいと、感じ取っていた。
大きな小山の影だと思っていた黒い部分が、突如として盛り上がる。
そしてこちらに向けて、暗い暗闇が移動し近づいてくる。どんどんと迫る、その大きな恐怖に、スイレンはカタカタと身が震えるのを止めることが出来ない。
「あのっ……お願いがあって、来ました」
どうしてもここで逃げたくないスイレンは、ぎゅっと目を閉じて破れかぶれになって叫んだ。
恐ろしい存在に自分がもし食べられてしまったとしても、それでも。どうにかして、リカルド達だけは助かる希望だけは繋ぎたかった。
(……何だ)
話を聞いてくれる余地は、あるらしい。
「居る」
スイレンの疑問に短く返事を返した彼の言葉の意味を知り、彼女はコクンと喉を鳴らした。
(黒竜エグゼナガル。あの美しい竜イクエイアスの対になる存在というと、禍々しい魔物のような姿……?)
(……良い匂いがするな)
直接、頭の中に響いたしゃがれた声に、スイレンは思わず身震いがした。生き物としての本能でこの存在がとても強く恐ろしいと、感じ取っていた。
大きな小山の影だと思っていた黒い部分が、突如として盛り上がる。
そしてこちらに向けて、暗い暗闇が移動し近づいてくる。どんどんと迫る、その大きな恐怖に、スイレンはカタカタと身が震えるのを止めることが出来ない。
「あのっ……お願いがあって、来ました」
どうしてもここで逃げたくないスイレンは、ぎゅっと目を閉じて破れかぶれになって叫んだ。
恐ろしい存在に自分がもし食べられてしまったとしても、それでも。どうにかして、リカルド達だけは助かる希望だけは繋ぎたかった。
(……何だ)
話を聞いてくれる余地は、あるらしい。