【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 このままでは埒が明かないと考えたのか大きく踏み込んで勝負をかけたロイドの隙をついて、リカルドが正確に柄を腹に打ち込んだ。

 ぐらっと体を倒して、ロイドは呆気なく倒れた。昏倒してしまっているのか。瞼を閉じたまま、起き上がってこない。

 スイレンは戦闘の緊張感が解けたのを感じて、ほっと息をつく。

 もう夜明けに近くなって来ている周囲へと目を凝らせば、ガヴェアの魔法使い達をなんなく捕縛している他の竜騎士達の姿が見える。

(良かった、助かったんだ……)

 スイレンはリカルドにもう一度背中から抱きついて、他でもない彼がこうして生きていて無事なことを感謝した。


◇◆◇


 集まった竜騎士達は、捕縛したガヴェアの人間を竜に取り付けた荷台へと荷物のように縄で括り付けると上空へと飛翔した。悲鳴や助けを求めるような情けない声が、そこかしこから聞こえてくる。

 倒れていたワーウィックは翼膜に刺さっていた槍を抜いて、クライヴによって強制的に人化の魔法をかけられ、彼は小さな男の子の姿へと変化した。

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