【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「あのっ……私、もうここには来れなくなっちゃうんです……急に、縁談がまとまって……その家からは、この広場までかなりの距離があるので。私は、もうここには来れないことになりました」
リカルドは表情を変えることなく、スイレンの言葉を聞いていた。
それは、当然だ。彼はスイレンに会いたいという理由で、ここに居る訳ではない。
自力では逃れられない檻の中、どうしようもなく檻の中に留まっているに過ぎない。
それを改めて感じて、スイレンはどうしようもなく切なくなり肩を落とした。
きっと彼はスイレンが来ても来なくても、何とも思わないんだろう。
すこしでも寂しいと思ってくれたらと願う気持ちがどうしても、消せない。
遠くから、高く響く獣の鳴き声が聞こえた。
その瞬間、リカルドは唐突に立ち上がり、スイレンの目の前に近づき、屈んで目の高さを合わせると耳触りの良い低くて掠れた声で言った。
「……名前は」
スイレンは驚いて、リカルドの顔を見た。
まさか彼がこうして声を出すなんて、かけらも思わなかったからだ。
リカルドは表情を変えることなく、スイレンの言葉を聞いていた。
それは、当然だ。彼はスイレンに会いたいという理由で、ここに居る訳ではない。
自力では逃れられない檻の中、どうしようもなく檻の中に留まっているに過ぎない。
それを改めて感じて、スイレンはどうしようもなく切なくなり肩を落とした。
きっと彼はスイレンが来ても来なくても、何とも思わないんだろう。
すこしでも寂しいと思ってくれたらと願う気持ちがどうしても、消せない。
遠くから、高く響く獣の鳴き声が聞こえた。
その瞬間、リカルドは唐突に立ち上がり、スイレンの目の前に近づき、屈んで目の高さを合わせると耳触りの良い低くて掠れた声で言った。
「……名前は」
スイレンは驚いて、リカルドの顔を見た。
まさか彼がこうして声を出すなんて、かけらも思わなかったからだ。