【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「……ごめん。でも、今じゃないと伝えられないと思って」
ブレンダンの顔を見ると、いつもの彼のような飄々とした表情ではなかった。
(こんなの……こんな、ブレンダン様。今まで見たことのない)
「僕は、スイレンちゃんのことが好きだ。もちろん。僕がそう言ったところで、振られることはわかっている。君には、もうリカルドが居る。でも、どうしても伝えておきたかった……出来たら、覚えていて欲しいんだ。ブレンダン・ガーディナーは君のことが誰より好きで、将来を誓った恋人が居ようが。出来たら彼から奪いたいくらいの気持ちが、あるっていうことをね」
ブレンダンの茶色の目には、躊躇いはなかった。
スイレンは今自分の感じている複雑な気持ちが、測りかねてわからなくなった。
(すごく嬉しい。でも、受け止められなくて、悲しい。彼ほどの人に好かれて、嬉しい。でも、リカルド様に……誤解されたくない)
スイレンは、ぐっと手に力を込めて彼を真っ直ぐに見た。真剣な思いには、真剣に返すべきだと思ったからだ。