【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「でも。まあ、正直言えば好みの問題だから。ジャック・ロイドはこういった好みを持つ僕を選び運が悪かった。他の竜は、また違った考えをするかもしれないね。だが、選ばれなかった事実を逆恨みして、罪を犯したのはジャック・ロイド自身の選択だ。僕に選ばれなかったとて、どうしても竜騎士になりたかったのなら。他の竜との契約を争う道も、あったはずだ。何の罪もないリカルドを潰すために、これからの人生を全て投げ打ったんだから。本当に馬鹿だったんだなと、言うより他ないよ」

 ワーウィックは自分の過去の選択が産んだ思わぬ事態に、複雑そうな表情を見せた。

「ただ……生きていく上で、大事なものは人それぞれ違うからね。他の誰から見てもおかしいと思うようなことでも、本人は大真面目だったりする。あの時に僕に選ばれなかったという事実は、彼にとってはそれほど大事なことだったんだろう」

 ワーウィックはそう言うなり立ち上がると、リカルドを人差し指で指差した。

「明日。朝には、帰ってくるからね。スイレンは疲れているんだから。あまり無理させるなよ」

「……何も考えてなかったは、語弊があるだろう」

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