【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 そして、あの日、勇気を出して話しかけて良かったと心から思うのだ。

 あの一歩を踏み出さなければ、二人の道がこうして重なり合うことはなかったに違いない。

「リカルド様。私も好き……です。これからも、ずっと好きだと思います。私が死んでしまうまで、きっとずっと」

「スイレン。これから、俺に何があったとしても覚えていて欲しい」

 彼の胸に埋めていた顔を上げて、首を傾げたスイレンの額に軽いキスを落としながら、リカルドは優しく言った。

「何があったとしても……俺は、きっと君のところに帰ってくる。どんなことがあったとしても、何をしてでも。生きる術を探り、泥水を啜ってでも。君のところに帰るよ。こうしてそう思える程に、大事なものを持つことが出来て、本当に嬉しいんだ」

 もう一度、ぎゅっと二人抱き合って、一度離れるとリカルドはスイレンの剥き出しになっていた白い腕に目を留めた。

 リカルドとワーウィックを助けるために、クライヴと森を歩いていた時にどこかに打ち付けてしまったのかもしれない。

 大きな青い痣が出来ていて、リカルドは眉間に皺(ルビ:しわ)を寄せ大きな手でそれを撫でた。

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