【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 スイレンは顔を離すと、少し首を傾げている彼に言った。

「……リカルド様。ご飯を食べに行きましょう。ワーウィックも、もう帰って来ているかも……」

 ワーウィックが、昨日竜舎に行く前に言っていたことを思い出したスイレンは、口に手を当てて慌てて言った。

 彼は朝には帰ると言っていたから、もう既にこの家に帰ってきているはずだ。

「あいつ。下でイライラしながら、俺達が起きるのを待っているよ。流石に、今部屋に来るのは遠慮をして居るみたいだな。二人で、怒られに行く?」

 竜騎士の契約を交わしていて、心の中でも彼と会話することの出来るリカルドは、もうワーウィックと話していたらしい。

 壁にある時計を確認すると、もう昼過ぎだった。

 朝から何時間か、焦れて待っていた彼を思うとスイレンは申し訳なくなった。

 涼しい顔をしたままのリカルドは、スイレンを抱きしめていた腕の力を抜いた。

「早く行きましょう。」

「スイレン……今日はもう、ベッドの中で一緒に過ごさない?」

「リカルド様っ!」

 ワーウィックを長く待たせているのにと頬を膨らませたスイレンに、リカルドは笑顔で言った。

「ごめん。冗談だよ。でも、君とこうして居るのが……未だに、本当に信じられなくて」

 そうして、お互いに顔を近づけ合って額を重ね合わせ、二人は微笑み合った。


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