【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 先ほどのイクエイアスの話を思い出したリカルドは頷いて、ワーウィックの背に取り付けられている鞍に飛び乗った。

 ワーウィックはリカルドが乗った瞬間に、一気に飛び立った。不安定な姿勢のままで手綱を握りしめる、その時に信じられないことが起こった。

 数え切れない程の無数の花が、周囲に咲いたのだ。

(もしかして、あの子が……? スイレン!)

 リカルドは、咄嗟に思った。慌てて下を見下ろすと、可愛い笑顔で微笑んでいる。

 それだけが、一瞬だけ見えた。脳裏に焼き付いた。ワーウィックはそのまま加速して、竜騎士の仲間が待っている上空へと辿り着いた。

(え。何あの花……リカルド、理由わかるの?)

 明らかに動揺して戸惑っているワーウィックの声が、聞こえてくる。

 リカルドは訳もわからぬ焦燥感に、襲われているのを感じた。

(あんな目立つことをして、大丈夫だろうか。罰せられたりしないだろうか。俺が後で迎えに来ると、ちゃんと伝えていれば……あんな無茶なことはしなかったのか)

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