【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 どうにもクライヴがスイレンの花を先に食べていて、それを去り際にワーウィックに自慢していたのがとても気に食わないらしい。

 ワーウィックとクライヴは同じ時期に生まれたらしく、持って生まれた性質が真逆のせいか良く争っている。

 レベルは抜きつ抜かれつだからそう変わらない気もするが、さっきの話からすると現在はワーウィックの方が高いらしい。

 スイレンにワーウィックの言葉をきちんと説明してやると、やっと満足気な声を出した。

(……リカルド。スイレンは、可愛い格好しているんだからちゃんと褒めてあげなよ。なんで君は、そんなに不器用なんだろうね。貴族なんだから心にもないことも言わなきゃいけない身分だろうに。心から大声で叫んでいることくらい、口にしなよ)

 家に帰るために下降をし始めたワーウィックは、呆れたようにリカルドに言った。

 リカルドだって、それは痛いほどに理解していた。

 頭の中にはどう言えば良いか、こういう時に使う賞賛の言葉が渦巻いている。迷って迷って末に、口から出て来た言葉はワーウィックに(もっと上手い言い方出来なかったの?)と、呆れられるものではあったが。


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