【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】

6 二人きり(Side Ricardo)

「リカルド? リカルド! しっかりしてよ! 気持ちはわかるけど、固まっている場合じゃないよ。女の子一人でなんて……危険だよ。早く追いかけないと……」

 すぐ後ろに居たワーウィックの焦った声に、リカルドは我に返った。

 手にあるのは家を出て行ったスイレンが、残した手紙だ。

 彼女らしい可愛い筆跡で色々と書いてはいるのだが、とにかく探さないで欲しいという言葉だけがリカルドの頭をぐるぐると回った。

(何でだ。一緒に暮らそうと言ったら、あんなに……喜んでくれていたのに……)

 まさかの突然の事態に、混乱している頭では、まともに物が考えられない。

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