【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「……リカルド。スイレンの決断が、すべて君のせいだとは言わないよ。でも君は彼女の前で……言葉足らずだったと思う。すぐに愛を告げることは出来ないとしても、自分の今の状況や事情を説明するとか。不安にさせないように、何かやりようがあったんじゃない? 不安になっても仕方ないと思うよ。とにかくスイレンを探そう。彼女の足ならまだ遠くに行っていないはずだ」

「……ワーウィック、竜化しろ。一度、城へ向かう」

「は? 何言ってんの、とにかく、スイレンを探そうよ。ヴェリエフェンディはそれなりに治安が良いとは言っても、何も知らない女の子が一人で何の庇護もなく居て、全く危険がないような街でもない。ここを、出て行くにしても……」

 それなりに準備をしてから、と言いかけたワーウィックはこくんと息をのんだ。隣に居る相棒の茶色い目が、戦闘前によく見るような本気の光を孕んでいたからだ。

「俺達が一騎で探したところで、たかが知れているだろう。今日非番の竜騎士に捜索を頼むんだ。今なら、鍛錬の終わりに捕まえられる可能性が高い。頭を下げて、空から探してもらう」

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