【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
それをただの幸運だと片付けてしまうには、何か違う気がした。あの檻の中死を覚悟して絶望していたリカルドに舞い降りた天使がこうして自分の腕の中に居るなんて、誰も想像しなかったに違いない。
もちろん、リカルド自身だってそうだ。
柔らかな栗色の髪に、指を絡める。
(ずっと、こうしたかった)
隣の部屋に彼女が居ると思うと、その事実だけで悶々として眠れない夜もあった。
だが、けじめだけはつけねばならないと、それだけを思って我慢していたのだ。
スイレンを婚約者の居る貴族の自分に弄ばれた平民の女の子という立場には、絶対したくはなかった。
だから、自分の想いを告げる時は必ず婚約解消してからと思っていた。
それが今叶い、本当に嬉しかった。
すうすうと、規則正しい可愛らしい寝息が聞こえる。それを聞きながら、スイレンを後ろから抱きしめてリカルドは目を閉じた。
スイレンの花のような匂いはきっと花魔法を使えることにも関係あるのだと思うが、近くで嗅ぐと陶酔してしまいそうな程に良い匂いだった。
花の香りで、肺をいっぱいにしながら幸せな気持ちだった。
もちろん、リカルド自身だってそうだ。
柔らかな栗色の髪に、指を絡める。
(ずっと、こうしたかった)
隣の部屋に彼女が居ると思うと、その事実だけで悶々として眠れない夜もあった。
だが、けじめだけはつけねばならないと、それだけを思って我慢していたのだ。
スイレンを婚約者の居る貴族の自分に弄ばれた平民の女の子という立場には、絶対したくはなかった。
だから、自分の想いを告げる時は必ず婚約解消してからと思っていた。
それが今叶い、本当に嬉しかった。
すうすうと、規則正しい可愛らしい寝息が聞こえる。それを聞きながら、スイレンを後ろから抱きしめてリカルドは目を閉じた。
スイレンの花のような匂いはきっと花魔法を使えることにも関係あるのだと思うが、近くで嗅ぐと陶酔してしまいそうな程に良い匂いだった。
花の香りで、肺をいっぱいにしながら幸せな気持ちだった。