【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 荷物が多くなりそうだなと思いながら、ため息をつきながらリカルドはお土産のリストが掛かれた紙を受け取った。

 案の定、店の名前までも指定された品物ばかりで、訪ねて歩くのも面倒そうだ。

(この前まで、ベッドの中から出られなかったはずなのに……どこで、こんな情報を手に入れているんだか)

 優秀過ぎる妹の微笑みに、リカルドは大きく息をついた。

「これは、多過ぎないか。それに、俺達は観光目的で行くんじゃない。スイレンの国籍の書類を、取りに行くだけで……」

 兄の言葉を遮るようにして、クラリスはにっこりと微笑み言った。

「あら。お兄さま。私にそんなことを言って、良いの?」

 妹には頼りきりなリカルドはもう一度大きく息をつくと、渡された紙を上着の隠しポケットへと入れた。

「……わかった。店が休みだったり売り切れだった場合は、文句言うなよ」

 クラリスは素直に従った兄の言葉に満足して頷き、そして忠告をするように呟いた。

「せめて……スイレンとの婚約は、急いだ方が良いでしょうね。あのイジェマとの婚約が解消されたのを知ったら、王女は絶対に黙っていないわよ」

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