【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
1-5 打ち合わせ
自分に起こった思いもしていなかった非現実的な展開に、呆然としていたスイレンは時間を掛けて少し落ち着くことが出来た。
リカルドが今住んでいる家の豪華さに目を留めて、改めて驚いた。
もちろん。この家は今まで住んでいた粗末な小屋とは、何もかもが比べるべくもない。
用意して貰った夕食の片付けをするついでに、通いのメイドにそれとなく聞けば、竜騎士は自分の竜の世話をするために竜舎の近くに家を賜るため、これはその仮家だった。
貴族でもある彼には、デュマース家に代々受け継がれる豪華な本宅があるのだという。
「現当主のリカルド様には、亡くなったご両親が纏められた縁談の婚約者が居られてね。この国でも容色は評判で、本当に美しい方なんだよ」
粗末な身なりのままでいるスイレンが、家の主人のリカルドを慕っているとは全く思いもしていないのだろう。
もしかすると、スイレンのことを新しく雇われた使用人なのかと思っているのかもしれない。テレザと名乗ったメイドは、明け透けなまでにこの家の事情を話してくれた。
リカルドに婚約者が居るという話を聞いた途端に、ズキンとスイレンの胸が鋭く痛んだ。
(あの人は竜騎士で。貴族で。私みたいな何も持たない平民なんて、相手にもしないのは当たり前のことなのに……)
リカルドが今住んでいる家の豪華さに目を留めて、改めて驚いた。
もちろん。この家は今まで住んでいた粗末な小屋とは、何もかもが比べるべくもない。
用意して貰った夕食の片付けをするついでに、通いのメイドにそれとなく聞けば、竜騎士は自分の竜の世話をするために竜舎の近くに家を賜るため、これはその仮家だった。
貴族でもある彼には、デュマース家に代々受け継がれる豪華な本宅があるのだという。
「現当主のリカルド様には、亡くなったご両親が纏められた縁談の婚約者が居られてね。この国でも容色は評判で、本当に美しい方なんだよ」
粗末な身なりのままでいるスイレンが、家の主人のリカルドを慕っているとは全く思いもしていないのだろう。
もしかすると、スイレンのことを新しく雇われた使用人なのかと思っているのかもしれない。テレザと名乗ったメイドは、明け透けなまでにこの家の事情を話してくれた。
リカルドに婚約者が居るという話を聞いた途端に、ズキンとスイレンの胸が鋭く痛んだ。
(あの人は竜騎士で。貴族で。私みたいな何も持たない平民なんて、相手にもしないのは当たり前のことなのに……)