【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「スイレンさん。こっちに来て。椅子に座って」
命令することに慣れている人間特有の口調で、ベッドのすぐ近くにある椅子を指差しながらクラリスは言った。
戸惑いながらも彼女の指示に従い、椅子に座ったスイレンにベッドの上を移動して近付いた。その時、クラリスからふわっとどこかで嗅いだことのある香りがした。
(何の……匂いだったかしら)
遠い記憶に、覚えがあるような気がするのに思い出せない。思わず、考え込んでしまったスイレンに、クラリスはきっぱりとした口調で言った。
「あなた。お兄様のこと、好きなんでしょ」
ズバリ核心を突いた言葉に、思わずこくりと喉が鳴る。
(もしかして、平民は貴族には相応しくないから。近付くなという話かしら……?)
緊張しながらも、一度頷いたスイレンにクラリスは片手を振った。
「ちょっと、待って。私貴女が思っていることわかったわ。そう言いたい訳じゃないの。お兄様の事が、好きなんでしょ? だったら、私は協力を惜しまないわ」
そう言ってから、茶目っ気たっぷりに片目を閉じたクラリスをスイレンは唖然とした表情で見返した。
命令することに慣れている人間特有の口調で、ベッドのすぐ近くにある椅子を指差しながらクラリスは言った。
戸惑いながらも彼女の指示に従い、椅子に座ったスイレンにベッドの上を移動して近付いた。その時、クラリスからふわっとどこかで嗅いだことのある香りがした。
(何の……匂いだったかしら)
遠い記憶に、覚えがあるような気がするのに思い出せない。思わず、考え込んでしまったスイレンに、クラリスはきっぱりとした口調で言った。
「あなた。お兄様のこと、好きなんでしょ」
ズバリ核心を突いた言葉に、思わずこくりと喉が鳴る。
(もしかして、平民は貴族には相応しくないから。近付くなという話かしら……?)
緊張しながらも、一度頷いたスイレンにクラリスは片手を振った。
「ちょっと、待って。私貴女が思っていることわかったわ。そう言いたい訳じゃないの。お兄様の事が、好きなんでしょ? だったら、私は協力を惜しまないわ」
そう言ってから、茶目っ気たっぷりに片目を閉じたクラリスをスイレンは唖然とした表情で見返した。