【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
1-9 いけすかない
思いもよらなかった展開に驚き、目を見開いたスイレンに、クラリスは肩を竦めて言葉を重ねた。陽に当たらずとも生活出来る身分特有の透き通る程白い肌に、よく動く形の良い薄紅色の唇。
「お兄様には……親に幼い頃決められた婚約者が、居るんだけどね、パーマー家のイジェマという、いけすかない嫌な女よ。なんて言えば、良いのか。お上品で都会的なお嬢様だから、竜のことは恐ろしい化け物だと言って憚らない。お兄様が小さな頃からの憧れだった竜騎士として働いていることも、泥臭いと言ってバカにしているのよ。信じられない」
早口に一息に言い切って、クラリスは間近に居るスイレンを見つめた。
「それが……お兄様を大事に思っている、ただ一人の血の繋がった妹の私には、すっごく気に入らない訳。例え嫌な小姑と言われようが、あの女が嫁に来たらこの体が許す限り、対抗して文句言ってやろうと思っていたんだけど……あなたが来てくれて、本当に良かったわ。ぜひ、私も協力するから。あの真面目な堅物が親に決められた婚約を解消するように、心を射止めてちょうだい」
「お兄様には……親に幼い頃決められた婚約者が、居るんだけどね、パーマー家のイジェマという、いけすかない嫌な女よ。なんて言えば、良いのか。お上品で都会的なお嬢様だから、竜のことは恐ろしい化け物だと言って憚らない。お兄様が小さな頃からの憧れだった竜騎士として働いていることも、泥臭いと言ってバカにしているのよ。信じられない」
早口に一息に言い切って、クラリスは間近に居るスイレンを見つめた。
「それが……お兄様を大事に思っている、ただ一人の血の繋がった妹の私には、すっごく気に入らない訳。例え嫌な小姑と言われようが、あの女が嫁に来たらこの体が許す限り、対抗して文句言ってやろうと思っていたんだけど……あなたが来てくれて、本当に良かったわ。ぜひ、私も協力するから。あの真面目な堅物が親に決められた婚約を解消するように、心を射止めてちょうだい」