【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「あっ……リカルド様、申し訳ありません。考え事をしていて」
「いや、何でもないから良い。ただ、悩んでいるようにも見えたから」
気にすることはないと優しく微笑むリカルドは、妹の快癒を願っているはずだ。
「……あの、あくまで……推論なんですが。私、クラリス様の病気を治すことが出来るかもしれません」
「え? ……どういうことだ? スイレン」
驚くリカルドに、スイレンは先程から考えていた推論を丁寧に語った。
もしかしたら、風に乗ってガヴェアの方面から長い距離を旅してきた魔植物の種子が何かの拍子に、クラリスの口に飛び込んでしまったのかもしれない。
リカルドは思ってもみなかったであろう話を聞いて、スイレンをまじまじとして見つめた。
「その。高山にあるという、黄色い花の蜜が治療に必要なのか……」
「そうです。それさえあれば、クラリス様の呼吸は楽になると思います。起き上がることも、出来るようになるのだと思います。リカルド様が良ければ、どうか高山に連れて行ってください。私にならどの花が効くのか。見れば、わかると思います」