婚約者の愛が重すぎるのでわからせようと思います!



「確かにルーカス様は素敵な方だけど、度が過ぎているところもあるものね。女である私にも嫉妬して、毎回嫌な笑顔を向けてくるし」



ピンクのふわふわの髪から覗くアリアの青色の瞳に、かなり迷惑そうな色が浮かんでいる。

アリアの言う通り、基本ルーカスは私と一番仲の良い、親友のアリアに嫌な笑顔を向けていた。
それも毎度毎度。ルーカスの嫉妬の一番の被害者は間違いなく、アリアだろう。



「けれど、そんなルーカス様が好きなんじゃないの?重たいルーカス様と、それごと愛するゾーイで私はずっとお似合いだと思っていたのだけれど?」

「…好きよ。そんなルーカスをアリアの言う通り、愛している私もいるわ。けど、重たすぎるとちょっと息苦しいし、ルーカス自身がその愛に潰されないか心配なの。経済面も体力面も私への愛のせいでボロボロになるかもでしょう?」

「…なるほどねぇ」



私の言葉に、アリアが神妙な顔で頷く。



「ゾーイの息苦しさはなんとなく理解できるわ。けれど、ルーカス様の心配は不要じゃない?」

「不要じゃないわ!昨日だって朝早いのに私の部屋に転移魔法で来て、さらにはルーチェの花を大量に飾り付けていたのよ!?きっとあれをする為にルーカスは寝てないわ!」

「好きでやってるんでしょう?」

「そこが!心配なの!好きでやっていたら、いつ倒れるかわかんないじゃない!」



必死な私にアリアは「倒れないでしょ」と呑気に微笑み、目の前にあるケーキを口に入れる。

アリアはわかっていない。ルーカスがどれほど己を削って、私を優先しているのかを。
こんなにも言っているのに、まるで信じていないような口ぶりだ。嘘みたいな本当の話なのに。




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