隣国へ売られた裏聖女は黒騎士様の病を治して国も繁栄させてしまったので、帰ってこいと言われてももう帰してもらえません
(ダリオス様……)
頭をさげ苦しそうに声を絞り出す今のダリオスは、さっきまでの恐ろしい形相とは違い、セイラの知っているいつもの静かで柔らかい雰囲気を纏うダリオスだ。ほんの少しだけセイラはホッとする。心なしか、震えも弱まったように感じた。
「ダリオス様、そんなに謝らないでください。レインダムの国王の判断は当然のことだと思います。そう判断されても仕方ないことを、父は、してしまったのですから」
(そう、お父様は本当に取り返しのつかないことをしてしまったんだわ)
膝の上で、セイラは両手をキュッと握り締める。
「だが、俺は君をこうして怖がらせてしまっている。……俺のことを嫌いになった?」
「……え?」
「セイラがずっと震えているのは、何よりも俺のことが怖いからだろう?俺のあんな姿を見て、怖がるのは当然だし、本人を目の前にして平然と父親や妹の首をはねてやると言うような男だ。最低だろう」
はーっと大きくため息をついて、ダリオスは項垂れる。そしてすぐにセイラの顔を見つめた。
「でも、君がどんなに俺を怖がろうとも、俺は君を手放さない。絶対に」
そう言って、ダリオスはセイラをきつく抱きしめた。
「……ダリオス様、私はダリオス様のことを嫌ったりしません。確かに、さっきはすごく怖かったです。でも、あの姿がダリオス様の、レインダム最強の騎士としての姿なのでしょう?だとしたら、私はその姿を否定しません。どんな姿でも、それがダリオス様なのであれば、私はそれを受け入れます。それに、私の知っているダリオス様は穏やかで優しい方ですから。怖いだけではないですもの」
セイラの優しい口調に、ダリオスのセイラを抱きしめる力が強くなる。
「……本当に?嫌いになっていない?」
「はい、嫌いになってません」
セイラがそう言うと、ダリオスは体を少し離してセイラの顔を覗き込む。
「よかった」
そう言って、ダリオスは心底嬉しいと言わんばかりの、ふわりと優しい微笑みを浮かべた。その微笑みを見た瞬間、セイラの心臓はドクンと大きく高鳴る。
(やっぱり、どんなに恐ろしい姿を見ても、私はダリオス様を嫌いになんてなれない)
ダリオスの微笑みを見てセイラも微笑むと、ダリオスはセイラの頬にそっと手を添える。そして、セイラの唇にキスを落とした。
頭をさげ苦しそうに声を絞り出す今のダリオスは、さっきまでの恐ろしい形相とは違い、セイラの知っているいつもの静かで柔らかい雰囲気を纏うダリオスだ。ほんの少しだけセイラはホッとする。心なしか、震えも弱まったように感じた。
「ダリオス様、そんなに謝らないでください。レインダムの国王の判断は当然のことだと思います。そう判断されても仕方ないことを、父は、してしまったのですから」
(そう、お父様は本当に取り返しのつかないことをしてしまったんだわ)
膝の上で、セイラは両手をキュッと握り締める。
「だが、俺は君をこうして怖がらせてしまっている。……俺のことを嫌いになった?」
「……え?」
「セイラがずっと震えているのは、何よりも俺のことが怖いからだろう?俺のあんな姿を見て、怖がるのは当然だし、本人を目の前にして平然と父親や妹の首をはねてやると言うような男だ。最低だろう」
はーっと大きくため息をついて、ダリオスは項垂れる。そしてすぐにセイラの顔を見つめた。
「でも、君がどんなに俺を怖がろうとも、俺は君を手放さない。絶対に」
そう言って、ダリオスはセイラをきつく抱きしめた。
「……ダリオス様、私はダリオス様のことを嫌ったりしません。確かに、さっきはすごく怖かったです。でも、あの姿がダリオス様の、レインダム最強の騎士としての姿なのでしょう?だとしたら、私はその姿を否定しません。どんな姿でも、それがダリオス様なのであれば、私はそれを受け入れます。それに、私の知っているダリオス様は穏やかで優しい方ですから。怖いだけではないですもの」
セイラの優しい口調に、ダリオスのセイラを抱きしめる力が強くなる。
「……本当に?嫌いになっていない?」
「はい、嫌いになってません」
セイラがそう言うと、ダリオスは体を少し離してセイラの顔を覗き込む。
「よかった」
そう言って、ダリオスは心底嬉しいと言わんばかりの、ふわりと優しい微笑みを浮かべた。その微笑みを見た瞬間、セイラの心臓はドクンと大きく高鳴る。
(やっぱり、どんなに恐ろしい姿を見ても、私はダリオス様を嫌いになんてなれない)
ダリオスの微笑みを見てセイラも微笑むと、ダリオスはセイラの頬にそっと手を添える。そして、セイラの唇にキスを落とした。