1度ならず2度までも君に恋をする
帰宅した鞄の中には、小さな箱に収められたビターなトリュフが眠っている。今年は数年ぶりに手作りに挑戦してみたけれど、果たして上手くできているか、ずっと不安だった。
手作りなんて、それこそ大学時代以来。友人や仕事関係の人に贈るには少し重い気がして、ずっと避けてきたけれど、今年のバレンタインには真紘くんがいる。あまり甘いものを好まない彼のために、甘さを抑えたチョコレートを届けたかった。
どう渡そうかと悩んでいるうちに、ふと、胸の奥で小さな悪戯心が芽生えた。
これから夕飯の準備というタイミングだというのに、早く彼を驚かせたい、困らせたいという気持ちが沸き上がり、私はすぐに手を洗うと、鞄から一粒のトリュフを取り出し、それをそっと口に咥えた。
そのまま、まだジャケットを脱いでいた真紘くんの肩を叩く。彼が驚いたようにこちらを振り向いた。
チョコを咥えていて喋れない私の顔を、彼はしばらくの間、無言で見つめてくる。数秒、沈黙が続くほどに、私の心臓はうるさく跳ね、恥ずかしさとじれったさで視界が熱くなっていく。
(絶対間違えた…!)
これじゃ、遠回しにキスを強請っている様で、自分の馬鹿げた行動に耐えきれなくなり、いっそこのまま飲み込んで逃げてしまおうかと、そう思ったその時だった。
真紘くんが、ふっと柔らかく微笑むと、迷いのない動作で私の腰を抱き寄せ、至近距離まで顔を近づけると、そのままチョコレートの端を咥えに来る。
すんなりと受け入れてもらえた喜びで浮かれそうになったのも束の間、彼がくれたのは、私が想像していた様なそんな生易しいキスではなかった。
真紘くんは強引にチョコレートを私の口の中へと押し入れると、そのまま深く唇を重ね、隙間に熱い舌を差し込んできた。
「ん…っ…!?」
予想外の激しさに声を漏らして身を引こうとするけれど、腰と後頭部を押さえ込まれ、逃げることさえ許されない。
お互いの舌の上でトリュフを転がし、甘く溶かし合いながら、真紘くんは少し目を細め、私から一瞬たりとも視線を逸らさず、食べられるような口付けを繰り返される。
ビターチョコのほろ苦さが、二人の熱で甘くとろけていく。
手作りなんて、それこそ大学時代以来。友人や仕事関係の人に贈るには少し重い気がして、ずっと避けてきたけれど、今年のバレンタインには真紘くんがいる。あまり甘いものを好まない彼のために、甘さを抑えたチョコレートを届けたかった。
どう渡そうかと悩んでいるうちに、ふと、胸の奥で小さな悪戯心が芽生えた。
これから夕飯の準備というタイミングだというのに、早く彼を驚かせたい、困らせたいという気持ちが沸き上がり、私はすぐに手を洗うと、鞄から一粒のトリュフを取り出し、それをそっと口に咥えた。
そのまま、まだジャケットを脱いでいた真紘くんの肩を叩く。彼が驚いたようにこちらを振り向いた。
チョコを咥えていて喋れない私の顔を、彼はしばらくの間、無言で見つめてくる。数秒、沈黙が続くほどに、私の心臓はうるさく跳ね、恥ずかしさとじれったさで視界が熱くなっていく。
(絶対間違えた…!)
これじゃ、遠回しにキスを強請っている様で、自分の馬鹿げた行動に耐えきれなくなり、いっそこのまま飲み込んで逃げてしまおうかと、そう思ったその時だった。
真紘くんが、ふっと柔らかく微笑むと、迷いのない動作で私の腰を抱き寄せ、至近距離まで顔を近づけると、そのままチョコレートの端を咥えに来る。
すんなりと受け入れてもらえた喜びで浮かれそうになったのも束の間、彼がくれたのは、私が想像していた様なそんな生易しいキスではなかった。
真紘くんは強引にチョコレートを私の口の中へと押し入れると、そのまま深く唇を重ね、隙間に熱い舌を差し込んできた。
「ん…っ…!?」
予想外の激しさに声を漏らして身を引こうとするけれど、腰と後頭部を押さえ込まれ、逃げることさえ許されない。
お互いの舌の上でトリュフを転がし、甘く溶かし合いながら、真紘くんは少し目を細め、私から一瞬たりとも視線を逸らさず、食べられるような口付けを繰り返される。
ビターチョコのほろ苦さが、二人の熱で甘くとろけていく。