1度ならず2度までも君に恋をする
「じゃあ、金曜日にまた話そう」

「うん」

「じゃあ、戻ろうか」


 そう言って先に歩き出すと「そういえば」と後ろから声をかけてきて、その声で振り返る。真紘くんは真顔でこちらを見ていて、首をかしげる。


「…雨、らしいよ。金曜日」


────雨


 そう聞くだけで少し胸が高鳴ってしまうのは私くらいだと思う。

 彼がその言葉を私に告げたのは、何か意味があったのだろうか。雨だと告げてきた真意がわからなくて、彼の目を見つめていた。


「…そう、なんだ?」

「傘、気を付けて」


 そう言い放つと私の横を通り過ぎていく。

 何か意味を含んだ様な発言。理解することはできなかったけれど、彼も雨は特別な日だと思っていると、そんな期待を抱いた。特別だと思っているのは自分だけじゃないと。
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