1度ならず2度までも君に恋をする
⭑ ✩
着いた店はしゃぶしゃぶの店だった。鍋が二手に分かれていて二種類の出汁を楽しめる。特に出汁にこだわりはないので佐久間さんと真紘くんに任せておくことにした。
その間に器や箸、おしぼりを配りながら準備を整える。
「森山さん、飲み物何にする?」
真紘くんからそう問いかけられタブレットを一緒に覗き込んだ。
自然と私達の距離が近くなることにお互いに気付いていない。佐久間さんがそんな私達にクスッと笑みを零し笑っていることにも。
「悩むくらいなら生にすれば?」
「そうします。佐久間さんは決めました?」
そう言って真紘くんと顔を上げたタイミングで、佐久間さんの緩んだ表情に気付く。真紘くんは「なんですか、その顔は」と言いながら眉間に皺を寄せていた。
「二人ってまだ仲良いよね」
そう問われ顔を見合わせる。
返答に困る。元あった空気感がほんのり残っているだけで、これを"仲が良い"と言ってしまっていいのか。それとはまた違う気がして、解決できていないことが多すぎてきっと元通りには戻れていない。
私達にはわかる。まだこれが上辺だけで取り繕っている部分が多いことを。
着いた店はしゃぶしゃぶの店だった。鍋が二手に分かれていて二種類の出汁を楽しめる。特に出汁にこだわりはないので佐久間さんと真紘くんに任せておくことにした。
その間に器や箸、おしぼりを配りながら準備を整える。
「森山さん、飲み物何にする?」
真紘くんからそう問いかけられタブレットを一緒に覗き込んだ。
自然と私達の距離が近くなることにお互いに気付いていない。佐久間さんがそんな私達にクスッと笑みを零し笑っていることにも。
「悩むくらいなら生にすれば?」
「そうします。佐久間さんは決めました?」
そう言って真紘くんと顔を上げたタイミングで、佐久間さんの緩んだ表情に気付く。真紘くんは「なんですか、その顔は」と言いながら眉間に皺を寄せていた。
「二人ってまだ仲良いよね」
そう問われ顔を見合わせる。
返答に困る。元あった空気感がほんのり残っているだけで、これを"仲が良い"と言ってしまっていいのか。それとはまた違う気がして、解決できていないことが多すぎてきっと元通りには戻れていない。
私達にはわかる。まだこれが上辺だけで取り繕っている部分が多いことを。