1度ならず2度までも君に恋をする
次にどちらから話始めるかとお互いの様子を見ている。
私も彼も譲り合い、話始める様子はない。
私の話は長くなってしまいそうなため「どうぞ」と譲ると彼は少し気まずそうな表情を見せ、軽く息を吐いた。
「忘れて」
「え?」
今、なんて言った?
思わず耳を疑った。忘れて、の言葉は予想外だった。
お互いにアルコールが入っていたとはいえ、酔っていたわけでもない。お互いにあの時はまだきちんと考えて合意で身体を重ね合わせたはずだった。
それなのに彼は"忘れて"と言い放った。
そんなに忘れたいほど後悔しているなら、どうして…と、ショックでしばらく何も話せずにいると「ごめん」と謝罪の言葉を零す。
(ずるいな…)
先に謝られたら、それ以上もう何も言えなくなる。
「上司としても、男としても、間違えてた。君に手を出すのは」
どこまで行ってもこの人からしたらもう上司と部下でしかないんだな。そう思った瞬間に胸が締め付けられて、切なく苦しかった。
その瞬間何を聞いても駄目な気がして、ほんの少しでも彼に気持ちが残っているかもしれないと期待した自分が馬鹿に見えた。
笑顔を取り繕い真紘くんと向き合うと、少し目を見開いてこちらを見ていた。その目には葛藤とか、複雑さが詰まっているような気がしたけれど、もういいやと諦めてしまおうと思った。
もう貴方を思い続けて傷付くのは無理みたいです。
私も彼も譲り合い、話始める様子はない。
私の話は長くなってしまいそうなため「どうぞ」と譲ると彼は少し気まずそうな表情を見せ、軽く息を吐いた。
「忘れて」
「え?」
今、なんて言った?
思わず耳を疑った。忘れて、の言葉は予想外だった。
お互いにアルコールが入っていたとはいえ、酔っていたわけでもない。お互いにあの時はまだきちんと考えて合意で身体を重ね合わせたはずだった。
それなのに彼は"忘れて"と言い放った。
そんなに忘れたいほど後悔しているなら、どうして…と、ショックでしばらく何も話せずにいると「ごめん」と謝罪の言葉を零す。
(ずるいな…)
先に謝られたら、それ以上もう何も言えなくなる。
「上司としても、男としても、間違えてた。君に手を出すのは」
どこまで行ってもこの人からしたらもう上司と部下でしかないんだな。そう思った瞬間に胸が締め付けられて、切なく苦しかった。
その瞬間何を聞いても駄目な気がして、ほんの少しでも彼に気持ちが残っているかもしれないと期待した自分が馬鹿に見えた。
笑顔を取り繕い真紘くんと向き合うと、少し目を見開いてこちらを見ていた。その目には葛藤とか、複雑さが詰まっているような気がしたけれど、もういいやと諦めてしまおうと思った。
もう貴方を思い続けて傷付くのは無理みたいです。