1度ならず2度までも君に恋をする
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静まり返った部屋で、作業の手を止める。
デスクの上で震えるスマートフォンの画面に表示された名前に、一瞬呼吸を忘れた。
『森山 仁菜』
彼女から個人的に連絡が来ることなんて、今はもう無い。
仕事の話だと思い、迷わず画面をスライドし、そのまま耳に当てた。
「はい。佐野です」
『あ、もしもーし? 真紘くん?』
聞こえてきたのは、想像していた彼女の声ではなかった。
「…何やってるんですか。佐久間さん」
『あれ? 気付いた? 声真似したつもりだったんだけど』
ふざけた調子の佐久間さんの声。
「なんで森山さんのスマホから…。今、どういう状況ですか」
問い詰める声が、自分でも驚くほど低く沈む。
なぜ、彼女のスマートフォンを佐久間さん持っているのか。
なぜ、こんな時間に二人でいるのか。
今、彼女はどうしているのか。
『いつもの店で一緒に飲みに来たんだけど、森山が潰れちゃってさ』
「潰れたって…」
『お前が来ないなら、俺がお持ち帰りしようかなって』
その言葉が終わるより早く、俺は椅子を蹴立てるようにして立ち上がっていた。
「何、言ってるんですか」
自分でも制御できないほど、握った拳と声が微かに震える。
五年前に自分が突き放しておきながら、他人の男に触れられる想像をして、こんなに取り乱すなんて馬鹿みたいなのもわかってる。
わかっているけれど、いつも感情に制御が効かなくなる。
静まり返った部屋で、作業の手を止める。
デスクの上で震えるスマートフォンの画面に表示された名前に、一瞬呼吸を忘れた。
『森山 仁菜』
彼女から個人的に連絡が来ることなんて、今はもう無い。
仕事の話だと思い、迷わず画面をスライドし、そのまま耳に当てた。
「はい。佐野です」
『あ、もしもーし? 真紘くん?』
聞こえてきたのは、想像していた彼女の声ではなかった。
「…何やってるんですか。佐久間さん」
『あれ? 気付いた? 声真似したつもりだったんだけど』
ふざけた調子の佐久間さんの声。
「なんで森山さんのスマホから…。今、どういう状況ですか」
問い詰める声が、自分でも驚くほど低く沈む。
なぜ、彼女のスマートフォンを佐久間さん持っているのか。
なぜ、こんな時間に二人でいるのか。
今、彼女はどうしているのか。
『いつもの店で一緒に飲みに来たんだけど、森山が潰れちゃってさ』
「潰れたって…」
『お前が来ないなら、俺がお持ち帰りしようかなって』
その言葉が終わるより早く、俺は椅子を蹴立てるようにして立ち上がっていた。
「何、言ってるんですか」
自分でも制御できないほど、握った拳と声が微かに震える。
五年前に自分が突き放しておきながら、他人の男に触れられる想像をして、こんなに取り乱すなんて馬鹿みたいなのもわかってる。
わかっているけれど、いつも感情に制御が効かなくなる。