1度ならず2度までも君に恋をする
雨止まないね
周りが作業を止めて静かに社長と真紘くんの方を見ている。聞こえるのは何部か大量にコピーをする機械の音と、大きなモニターから流れる我が社で作成したコマーシャルの映像の音。そんな音も今の私には遮断され、ただただ真紘くんを見ていた。
真紘くんは私から目線をはずし、オフィス全体を見まわしている。社長が真紘くんの紹介をしているけれど、その声が何も入ってこない。
社長の紹介が終わり真紘くんが軽く前に出ると、形の良い薄い唇を動かした。
「佐野 真紘です。クリエイティブディレクターとしてこちらで勤務することになりました。不明な事ばかりでしばらくご不便をおかけするかと思いますが、よろしくお願い致します」
そんなシンプルな挨拶に暖かく鳴り響く拍手の音。私も周りに釣られるようにして手を叩く。
本当に会えてしまった。
雨が降る日に、それも突然に。
ただの偶然だと思う。
そう分かっているのだけど、何かとそう思わずにはいられなくて、ただただ呆然とまだ前にいる真紘くんを見つめていた。
解散になると、真紘くんはオフィス全体が見渡せる場所に席が構えられていた。前任のクリエイティブディレクターが居なくなってから、確かにずっと空席だった。
クリエイティブディレクターとは、制作物の全体の監督者のことを指す。つまり、この会社ではそれなりに上の立場だということだ。
真紘くんは私から目線をはずし、オフィス全体を見まわしている。社長が真紘くんの紹介をしているけれど、その声が何も入ってこない。
社長の紹介が終わり真紘くんが軽く前に出ると、形の良い薄い唇を動かした。
「佐野 真紘です。クリエイティブディレクターとしてこちらで勤務することになりました。不明な事ばかりでしばらくご不便をおかけするかと思いますが、よろしくお願い致します」
そんなシンプルな挨拶に暖かく鳴り響く拍手の音。私も周りに釣られるようにして手を叩く。
本当に会えてしまった。
雨が降る日に、それも突然に。
ただの偶然だと思う。
そう分かっているのだけど、何かとそう思わずにはいられなくて、ただただ呆然とまだ前にいる真紘くんを見つめていた。
解散になると、真紘くんはオフィス全体が見渡せる場所に席が構えられていた。前任のクリエイティブディレクターが居なくなってから、確かにずっと空席だった。
クリエイティブディレクターとは、制作物の全体の監督者のことを指す。つまり、この会社ではそれなりに上の立場だということだ。