1度ならず2度までも君に恋をする
声を掛けることもできず、ただ立ち尽くしていると、ふいに目の前の彼がこちらを振り返った。その瞬間、視線が真っ向からぶつかる。
真紘くんは少しだけ目を見開いた。
「…森山さん?」
その声に反応して、隣の女性もこちらを向く。マスク越しでも分かる、大きくて澄んだ瞳。その視線だけで、彼女がどれほど整った容姿の持ち主であるかが痛いほど伝わってきた。
私は咄嗟に、剥がれ落ちそうな笑顔を取り繕った。仕事で二人が関わっている以上、今はただの部下として振る舞うしかない。
「お疲れ様です」
「…お疲れ」
「会社の人?」
香月さんが真紘くんを見上げながら問いかけると、彼は短く「うん」とだけ答えた。
私が言葉に詰まっていると、香月さんは柔らかく微笑み「はじめまして、香月 真広です」と丁寧に自己紹介をしてくれた。
「あ……、森山仁菜です。佐野さんの、会社の部下で……」
「そうなんですね。私は三年前くらいに現場で彼と会って、それから仲良くさせてもらってるんです。名前が似てるでしょ? 漢字とか。それで盛り上がっちゃって」
彼女の口から語られる、運命的な馴れ初め。そんな話を聞きながら、私は「そう、ですか」と、ぎこちない返事をするのが精一杯だった。
真紘くんは少しだけ目を見開いた。
「…森山さん?」
その声に反応して、隣の女性もこちらを向く。マスク越しでも分かる、大きくて澄んだ瞳。その視線だけで、彼女がどれほど整った容姿の持ち主であるかが痛いほど伝わってきた。
私は咄嗟に、剥がれ落ちそうな笑顔を取り繕った。仕事で二人が関わっている以上、今はただの部下として振る舞うしかない。
「お疲れ様です」
「…お疲れ」
「会社の人?」
香月さんが真紘くんを見上げながら問いかけると、彼は短く「うん」とだけ答えた。
私が言葉に詰まっていると、香月さんは柔らかく微笑み「はじめまして、香月 真広です」と丁寧に自己紹介をしてくれた。
「あ……、森山仁菜です。佐野さんの、会社の部下で……」
「そうなんですね。私は三年前くらいに現場で彼と会って、それから仲良くさせてもらってるんです。名前が似てるでしょ? 漢字とか。それで盛り上がっちゃって」
彼女の口から語られる、運命的な馴れ初め。そんな話を聞きながら、私は「そう、ですか」と、ぎこちない返事をするのが精一杯だった。