何度でも君と忘れられない恋をする
さりげなく伊倉の腕をほどきながら、少し乱れた制服の襟を整える。

短い冬休みが明けて昨日から学校は始まっていたけど、僕は運悪く一日だけ体調を崩してしまいみんなとは一日遅れて今日からの登校だった。

昼夜逆転していた冬休みから一転して、再び早起きをしなくてはいけない日々が始まってしまったことに憂鬱な気分を隠せない。


「また始まったんだな」

「え?何が?」


並んで廊下を歩きながら、やっと教室が見えてきたところでぽつりと伊倉が呟いた。


「いや、また学校が始まったなーって思って。冬休みぐうたらしすぎたせいでギャップに追いつけねぇよ」

「ああ、それは僕も思ってた。一ヶ月もしないうちにテストだしね」

「うわーやめてくれ!ただでさえ大会もあって忙しいっつーのに、テストのことまで考えてらんねぇよ」


文字通り頭を抱える伊倉に、思わず笑ってしまう。


「藍原はいいよな。なんでもできちゃうんだから」

「別にそんなことないよ」

「はい,出た。おまえのそうやってできるくせして謙遜するところ。なんでもできる上に中学生のくせに大人びてるからモテるんだよなー。ずりぃよおまえは!」

「いやほんとに。モテてもないし」
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