恋は手のひらの上で
「─────高橋?」
顔を上げると、すぐ目の前に高橋がいた。
……近い。
いつもとは違う近さに、どこを見たらいいのか分からない。
空気が変わっていく。
胸の奥がざわついた。
「…どうしたの」
小さく聞いても、高橋は答えない。
ただ、私を見ている。
その目の中に、見たことのない色が混ざっていた。
高橋の顔が、少しだけ近づく。
その瞬間、頭より先に身体が理解した。
これ以上近づいたら。
─────たぶん、キスされる。
心臓が強く鳴る。
でも、体は動けない。
逃げたいわけじゃない。
止めたいわけでもない。
ただ、どうしていいか分からなかった。
思わず、ほんの少しだけ視線を逸らす。
高橋の目が、ほんの一瞬揺れた。
そして、はっとしたように動きを止める。
「……だめだな」
低い声がすぐそばで落ちた。
腕をつかんでいた手が、ゆっくり離れる。
「悪い。今の、忘れて」
ちょうどそのとき、エレベーターが一階に着いた。
顔を上げると、すぐ目の前に高橋がいた。
……近い。
いつもとは違う近さに、どこを見たらいいのか分からない。
空気が変わっていく。
胸の奥がざわついた。
「…どうしたの」
小さく聞いても、高橋は答えない。
ただ、私を見ている。
その目の中に、見たことのない色が混ざっていた。
高橋の顔が、少しだけ近づく。
その瞬間、頭より先に身体が理解した。
これ以上近づいたら。
─────たぶん、キスされる。
心臓が強く鳴る。
でも、体は動けない。
逃げたいわけじゃない。
止めたいわけでもない。
ただ、どうしていいか分からなかった。
思わず、ほんの少しだけ視線を逸らす。
高橋の目が、ほんの一瞬揺れた。
そして、はっとしたように動きを止める。
「……だめだな」
低い声がすぐそばで落ちた。
腕をつかんでいた手が、ゆっくり離れる。
「悪い。今の、忘れて」
ちょうどそのとき、エレベーターが一階に着いた。