恋は手のひらの上で
「どうした?ニヤニヤしてない?」
伺うような高橋の声に顔を上げる。
「してない」
「してる」
「してないって」
彼は自分のデスクの端に腰を預けて言った。
「会いたいなら、会いたいって言えば?」
一瞬、言葉に詰まる。
「……別に」
「別に、って顔じゃないじゃん」
私は思わず視線をそらした。
少しだけ肩をすくめた高橋は、思い出したように身を乗り出した。
「それとも俺とまたラーメン行く?」
「いや、大丈夫」
即答した私に、彼は吹き出す。
「断るの早すぎ」
「だって…」
「これでもまだ俺、そこそこ引きずってるからな?」
「ご、ごめん」
慌てて謝るも、高橋は楽しそうに笑っていた。
「まあいいんだけどさ」
コーヒーを飲みながら、モニターのグラフを見上げる。
珍しく、少しだけ真面目な声で言う。
「これ、たぶんシリーズ化するぞ」
「え?」
あまりにも唐突だったので、気の抜けた声が出てしまった。
「売れ方がいい」
グラフの右肩上がりを指で示す。
「こういうの、だいたい次の企画来る」
“シリーズ化”。
その言葉に、胸が少しだけ跳ねた。
もし本当にそうなったら。
私は、また─────
椎名さんと仕事ができる。
伺うような高橋の声に顔を上げる。
「してない」
「してる」
「してないって」
彼は自分のデスクの端に腰を預けて言った。
「会いたいなら、会いたいって言えば?」
一瞬、言葉に詰まる。
「……別に」
「別に、って顔じゃないじゃん」
私は思わず視線をそらした。
少しだけ肩をすくめた高橋は、思い出したように身を乗り出した。
「それとも俺とまたラーメン行く?」
「いや、大丈夫」
即答した私に、彼は吹き出す。
「断るの早すぎ」
「だって…」
「これでもまだ俺、そこそこ引きずってるからな?」
「ご、ごめん」
慌てて謝るも、高橋は楽しそうに笑っていた。
「まあいいんだけどさ」
コーヒーを飲みながら、モニターのグラフを見上げる。
珍しく、少しだけ真面目な声で言う。
「これ、たぶんシリーズ化するぞ」
「え?」
あまりにも唐突だったので、気の抜けた声が出てしまった。
「売れ方がいい」
グラフの右肩上がりを指で示す。
「こういうの、だいたい次の企画来る」
“シリーズ化”。
その言葉に、胸が少しだけ跳ねた。
もし本当にそうなったら。
私は、また─────
椎名さんと仕事ができる。