俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
誠治が、以後、トップを回避するのを人生の指針とするきっかけとなった一件であり、生涯、忘れられそうになかった。
家に帰って両親にすべてを話すわけにもいかず、そもそも、誠治は学校で起きたすべてを話せるほど、両親とは親しい関係にない。誠治は一旦、近所の公園で泣いてから帰ったのだった。
「よく、分かったよね。泣いていて顔が見えないのに、あれがぼくだったって……」愚問だと思いつつも誠治が尋ねると、やはり、女は、「手の甲が見えましたから……」と控えめに答える。
誠治には、左の手の甲に、大きなほくろがある。あまりに大きくて目立つゆえ、幼少の頃は、レーザーで除去することも考えたが、ある時期から思考を放棄した。
自分は、生まれつき汚れた人間なのだ。
だから、この印は残すべきなのだと……。
家に帰って両親にすべてを話すわけにもいかず、そもそも、誠治は学校で起きたすべてを話せるほど、両親とは親しい関係にない。誠治は一旦、近所の公園で泣いてから帰ったのだった。
「よく、分かったよね。泣いていて顔が見えないのに、あれがぼくだったって……」愚問だと思いつつも誠治が尋ねると、やはり、女は、「手の甲が見えましたから……」と控えめに答える。
誠治には、左の手の甲に、大きなほくろがある。あまりに大きくて目立つゆえ、幼少の頃は、レーザーで除去することも考えたが、ある時期から思考を放棄した。
自分は、生まれつき汚れた人間なのだ。
だから、この印は残すべきなのだと……。