俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
「……どうしたよ、綾乃」彼が、どこか痛むかのように顔を歪める。「嬉しいってより、悲しいって感じ?」
わたしは、彼にそんな顔をさせたくなかった。
滂沱と流れる涙をそのままに、わたしは笑みを作って首を振る。「違うの……。ご、めんね。あのね、すごく嬉しいの。でも、今日、振られ、……ちゃって。だから、気持ちを整理するじ、かんを、……」
胸が詰まる。
苦しい。
助けて。助けて。
たまらず、胸を押さえ、泣きじゃくりをあげる。いったいどうしたっていうのだろう。涙腺がばかになったみたいに――
「おれがいるのに、そんなふうに泣かせてたまるかよ」
顔をあげたときには、すばやくこちらに移動してきた彼の腕に包まれていた。
あたたかい。触れる、からだの前方。背中に回される大きな手のひら。ついで頭のうしろを優しく撫でる手つき。
首の後ろを支えられると、わたしは上を向くかたちとなり――
目が、合った。
わたしは彼の瞳の奥にあるものを見た。
切なさ。悲しみ。苦しさ。愛おしさ。
柔らかく優しい動きから一変。
強く、抱きしめられていた。
わたしは、彼にそんな顔をさせたくなかった。
滂沱と流れる涙をそのままに、わたしは笑みを作って首を振る。「違うの……。ご、めんね。あのね、すごく嬉しいの。でも、今日、振られ、……ちゃって。だから、気持ちを整理するじ、かんを、……」
胸が詰まる。
苦しい。
助けて。助けて。
たまらず、胸を押さえ、泣きじゃくりをあげる。いったいどうしたっていうのだろう。涙腺がばかになったみたいに――
「おれがいるのに、そんなふうに泣かせてたまるかよ」
顔をあげたときには、すばやくこちらに移動してきた彼の腕に包まれていた。
あたたかい。触れる、からだの前方。背中に回される大きな手のひら。ついで頭のうしろを優しく撫でる手つき。
首の後ろを支えられると、わたしは上を向くかたちとなり――
目が、合った。
わたしは彼の瞳の奥にあるものを見た。
切なさ。悲しみ。苦しさ。愛おしさ。
柔らかく優しい動きから一変。
強く、抱きしめられていた。