俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
社会集団に共通する一定の思想体系をイデオロギーと呼ぶが、国家機関とはまた別に、学校や家庭などの私的領域の隅々に至るまでそのイデオロギーが浸透しており、また、それが再生産される。その機能を『国家のイデオロギー諸装置』と呼ぶ。特に、情報装置たるテレビ・ラジオ・新聞などのメディアは、ひとびとに盲目的愛国主義、自由主義、道徳主義などを繰り返し植え付ける。一条誠治は、新聞をチェックすることを日課としてはいるが、その情報や見解が極めて偏っていることも、重々承知している。アメリカはおろか日本でも無論イスラム教国家を支持する報道など絶対に許されないし、犯罪者や被害者及び家族のプライバシーの扱いといったらひどいものがある。マスコミは、松本サリン事件の誤認逮捕でいったいなにを学んだのだろう。
それでも、彼は、自分が大河の一滴に過ぎないと知りながら。強大な権力に対し抗える手段を持たない微力な存在と自覚しながらも、日々を懸命に生き続ける。
そんな彼を支えるのは、ひとつの声だ。
『いってらっしゃい、あなた』
それでも、彼は、自分が大河の一滴に過ぎないと知りながら。強大な権力に対し抗える手段を持たない微力な存在と自覚しながらも、日々を懸命に生き続ける。
そんな彼を支えるのは、ひとつの声だ。
『いってらっしゃい、あなた』