俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
陣痛中は腰をハンマーで殴り続けられるような痛みと戦い続けたが。その後遺症は残っており。腰が痛くて痛くてたまらないのに、ほぼ丸一日抱っこをし続ける――これが、とんでもない苦行であった。抱っこなんてしたくないときもあるのに、すればぴたっと泣き止んだことがあるのだ。座って抱っこだと感づいて声が大きくなる。赤子の鋭さに綾乃は震えた。
綾乃の兄である松岡康平・里織夫婦は、松岡の実家とは同敷地内に別宅を建てており、いつでも気軽に行き来できる間柄。母が、息子夫婦におかずを持っていくなんてのもよくあること。なお、その別宅が手狭と考えてか、近くの山の中腹にプール付きの別荘を構えており。兄夫婦が子どもたちを連れ頻繁に遊びに行くとのこと。――その後。
ときどき里織が助けに来てくれることはあれど。あまり行き過ぎると義母や杉野の顔を潰すことになりかねない事情は綾乃にも分かる。抱っこをしてくれたり世間話をして長時間居座らぬことがほとんどであった。
でも彼女は手を握り、こう言ってくれた。――辛くなったらいつでも言ってな、と。
綾乃の兄である松岡康平・里織夫婦は、松岡の実家とは同敷地内に別宅を建てており、いつでも気軽に行き来できる間柄。母が、息子夫婦におかずを持っていくなんてのもよくあること。なお、その別宅が手狭と考えてか、近くの山の中腹にプール付きの別荘を構えており。兄夫婦が子どもたちを連れ頻繁に遊びに行くとのこと。――その後。
ときどき里織が助けに来てくれることはあれど。あまり行き過ぎると義母や杉野の顔を潰すことになりかねない事情は綾乃にも分かる。抱っこをしてくれたり世間話をして長時間居座らぬことがほとんどであった。
でも彼女は手を握り、こう言ってくれた。――辛くなったらいつでも言ってな、と。