俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
わたしは彼の瞳のなかに、誰かを激しく愛し抜く野生の部分と、押しとどめようとする理性の部分の両方を見つけた。
彼は、自分から顔を逸らした。そして、わたしから離れ、急に立ちあがる。
「――え?」
空に手を差し伸べていたことにわたし自身驚いてしまったのだが、彼はもう、わたしを見ていない。
「シャワー借りるわ」既に背を向けた彼が答えた。「おれさ、……このまま抱くってのは、弱みにつけこむみたいで気が引けるわ。なあ」急に彼が振り向いた。彼は、いつもわたしに見せる『友達』の顔に戻っていた。「どのみち今日は、ひとりでなんか寝たくないだろ? ならさ。
一晩中、抱きしめてやるから。
それ以上のことは、しない」
「けいちゃん……」彼の暗い顔とその決意になんだか気圧される。
「じゃな」と彼は手を振った。明るい顔を作ってにっと笑い、「自分ちなんだから好きなようにくつろいでな。テレビ見るとか酒でも飲むとかしてな。なるべく早くあがるから」
長風呂派のけいちゃんはそんなふうに言い、バスルームのなかへと消えていった。
取り残されたわたしは――
彼は、自分から顔を逸らした。そして、わたしから離れ、急に立ちあがる。
「――え?」
空に手を差し伸べていたことにわたし自身驚いてしまったのだが、彼はもう、わたしを見ていない。
「シャワー借りるわ」既に背を向けた彼が答えた。「おれさ、……このまま抱くってのは、弱みにつけこむみたいで気が引けるわ。なあ」急に彼が振り向いた。彼は、いつもわたしに見せる『友達』の顔に戻っていた。「どのみち今日は、ひとりでなんか寝たくないだろ? ならさ。
一晩中、抱きしめてやるから。
それ以上のことは、しない」
「けいちゃん……」彼の暗い顔とその決意になんだか気圧される。
「じゃな」と彼は手を振った。明るい顔を作ってにっと笑い、「自分ちなんだから好きなようにくつろいでな。テレビ見るとか酒でも飲むとかしてな。なるべく早くあがるから」
長風呂派のけいちゃんはそんなふうに言い、バスルームのなかへと消えていった。
取り残されたわたしは――