俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
買う、……べきか。いや、買うぶんには構わないんだけれど、押し付けがましくないだろうか。下手をすれば今日失恋しているかもしれない彼女が、ほかの男の気持ちを受け入れる余裕などあるのか……?
仮に、綾乃が失恋していたとしたら、友達であるおれに言わないはずがない。
では。もし、仮に、まだ綾乃が振られていないとして、それで今日会えたとしたら、どんな顔で祝ってやればいい……?
迷っているうちにいたずらにときは過ぎ。そういったプレゼントを買うには電車を乗り換える新宿で買えばよかったのに、もう、ベッドタウンに来てしまったからには、プレゼントにふさわしい代物は手に入らない。新宿に戻るのもタイムロスに感じられ、また、果たして今日会うべきなのかと頭を悩ませつつ、なにをするでもなく駅周辺をふらついていたら――見慣れた女の姿を見つけた。
場所は、壁一面が窓ガラスのスーパーで、客寄せ効果を狙ってか、外から見えるようになっている。
乱雑な手つきで買い物カゴに商品を突っ込んでいる彼女。
その動きは、丈一郎のよく知る彼女のそれとは違った。
仮に、綾乃が失恋していたとしたら、友達であるおれに言わないはずがない。
では。もし、仮に、まだ綾乃が振られていないとして、それで今日会えたとしたら、どんな顔で祝ってやればいい……?
迷っているうちにいたずらにときは過ぎ。そういったプレゼントを買うには電車を乗り換える新宿で買えばよかったのに、もう、ベッドタウンに来てしまったからには、プレゼントにふさわしい代物は手に入らない。新宿に戻るのもタイムロスに感じられ、また、果たして今日会うべきなのかと頭を悩ませつつ、なにをするでもなく駅周辺をふらついていたら――見慣れた女の姿を見つけた。
場所は、壁一面が窓ガラスのスーパーで、客寄せ効果を狙ってか、外から見えるようになっている。
乱雑な手つきで買い物カゴに商品を突っ込んでいる彼女。
その動きは、丈一郎のよく知る彼女のそれとは違った。