俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~
 丈一郎は、靴を脱ぎ、玄関からあがると綾乃を抱き寄せ、彼女の頭のてっぺんの匂いを嗅ぐ。「ただいま……、綾乃」

 帰宅してすぐシャワーでも浴びたのか。綾乃の頭は、とてもいい匂いがした。

「ご主人様……お風呂にしますか、それともご飯にしますか」

「愚問だ」と丈一郎は切り捨てた。

 直後、綾乃を持ちあげ、ベッドへと急行する。ちょ、けいちゃん、と言われようが知ったことか。

 この日を、おれがどれほど待ち望んだと思っている。

 綾乃をうつ伏せにベッドに乗せると、彼女の髪を束ねていたゴムを外す。それを口に咥え、邪魔なスーツのジャケットを脱ぎ捨てる。

 そして、綾乃に後ろから覆いかぶさり、エプロン越しに刺激する。いつもは優しくスタートする丈一郎だが、このときばかりは激しかった。綾乃の悲鳴が漏れる。

 瞬時、丈一郎は我に返る。「……ごめん。綾乃。痛い?」

「……う、ううん。平気。気持ちいいよ……」首を振る綾乃。
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