俺が好きなのは、お前だ。~男友達の積年の片想い相手はわたしでした~

 このひとのためになにか、してあげたい。

 また一突き。でもその力は、ひどく弱い。いつも彼の提供してくれる快楽には、とても足らない。

 綾乃は、唇を噛みしめる。

 何度か繰り返し、たまらず綾乃はこぼした。「どうしよう……、けいちゃんがしてくれるほど、うまくいかないよ……」

 綾乃の胸に募るのはむしろもどかしさのほうだったのだが。

「なんか、……いいもんだな。下から、綾乃が動いてるのを見んの」

 意外にも、丈一郎の声は、喜びに満ちていた。

「えっ?」と首筋に埋めていた顔を綾乃は起こす。すると、頭の後ろに手をかけられ、強く引き寄せられる。

 丈一郎の頬に額を預けたまま、綾乃は彼の声を聞く。

「別に、そんなのは、二の次でいいの。

 一生懸命な、綾乃が、可愛い。

 大好きだよ。

 おまえが、動くたび、揺れて、超、いい眺め……」

 やっぱりおっぱいなのか。

 丈一郎の頭の後ろに手を回し、綾乃は声に出さずに笑う。

 その肝心な柔らかな胸は、彼の固い胸板に潰されている状況だが。彼は、このことをどう思っているのだろう。
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