声の王子様
男性が入ってきて愛の後ろに向かっていった。
扉がしまったがボタンがいつまで経っても押されない。
このままでは地下まで行ってしまう。
「何階ですか?」
愛はたまらず振り向かずに声をかけた。
「ああ、1階を押して頂けますか?」
その声に驚いて勢いよく振り返ってしまった。
「……何?」
後ろの壁に寄りかかった男性が愛を見た。
あまりにも綺麗な顔をしていて驚き慌てて前を向いた。
「いえ、1階ですね」
愛は急いで1階のボタンを押し、その時、手が震えていることがわかった。
「ありがとう」
よく通る心地よい声でお礼を言われた。
「……いえ」
心臓がバクバクしていた。
(この声……似てる……)
すぐにわかった。
彼の声はまさに愛してやまないリーガルにそっくりだった。
(私の大好きでやまない声。この世で1番愛している人。どうしよう!今すぐ麗依に電話したい)
脳がパニックを起こしていたので、一度冷静になろうと深呼吸をする。
(でも待って。リーガル様がこんなところにいるのだろうか。私、とうとう頭がおかしくなって幻聴が聞こえているだけなのかも)
その時だった。
「俺の声に聞き覚えがあるの?」
突然、後ろから声をかけられて、心臓がさらにバクバクと音をたてた。
愛は振り向くことが出来ず、身体が硬直する。
「いいえ」
「そう……なんか驚いていた気がしたから」
(そうよ、この腰に響く声はまさに。でも顔出しNGにしているということは知られたくないはずだ)
「ちょっと知り合いに似ているかなと思って」
「へぇ」
試されているような声色でぞくっとした。
すると急に真後ろに近づいてくる気配があった。
小声だがよく響く声で耳元で言われる。
「……たぶん君が想像している人であってるよ」
少し楽しそうな声でそう言われ愛は思わず振り返ってしまった。
片方の唇をあげた顔が思ったよりも近くにあり顔が一気に熱くなる。
エレベーターが1階に着いた。
「残念だなぁ、もう着いちゃった。俺としてはこのまま一緒に乗ってても構わないけど」
そう言いながら身体を起こし彼はエレベーターを降りた。
しばらく歩いて振り返るとき、扉が自動的にしまった。
最後まで2人は見つめ合った。
扉が閉まると愛は膝の力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
扉がしまったがボタンがいつまで経っても押されない。
このままでは地下まで行ってしまう。
「何階ですか?」
愛はたまらず振り向かずに声をかけた。
「ああ、1階を押して頂けますか?」
その声に驚いて勢いよく振り返ってしまった。
「……何?」
後ろの壁に寄りかかった男性が愛を見た。
あまりにも綺麗な顔をしていて驚き慌てて前を向いた。
「いえ、1階ですね」
愛は急いで1階のボタンを押し、その時、手が震えていることがわかった。
「ありがとう」
よく通る心地よい声でお礼を言われた。
「……いえ」
心臓がバクバクしていた。
(この声……似てる……)
すぐにわかった。
彼の声はまさに愛してやまないリーガルにそっくりだった。
(私の大好きでやまない声。この世で1番愛している人。どうしよう!今すぐ麗依に電話したい)
脳がパニックを起こしていたので、一度冷静になろうと深呼吸をする。
(でも待って。リーガル様がこんなところにいるのだろうか。私、とうとう頭がおかしくなって幻聴が聞こえているだけなのかも)
その時だった。
「俺の声に聞き覚えがあるの?」
突然、後ろから声をかけられて、心臓がさらにバクバクと音をたてた。
愛は振り向くことが出来ず、身体が硬直する。
「いいえ」
「そう……なんか驚いていた気がしたから」
(そうよ、この腰に響く声はまさに。でも顔出しNGにしているということは知られたくないはずだ)
「ちょっと知り合いに似ているかなと思って」
「へぇ」
試されているような声色でぞくっとした。
すると急に真後ろに近づいてくる気配があった。
小声だがよく響く声で耳元で言われる。
「……たぶん君が想像している人であってるよ」
少し楽しそうな声でそう言われ愛は思わず振り返ってしまった。
片方の唇をあげた顔が思ったよりも近くにあり顔が一気に熱くなる。
エレベーターが1階に着いた。
「残念だなぁ、もう着いちゃった。俺としてはこのまま一緒に乗ってても構わないけど」
そう言いながら身体を起こし彼はエレベーターを降りた。
しばらく歩いて振り返るとき、扉が自動的にしまった。
最後まで2人は見つめ合った。
扉が閉まると愛は膝の力が抜けて、その場に座り込んでしまった。