Special Day
少しだけ頬を赤くして黙り込んでしまった千紘。


すぐに拒否らなかった時点で、嫌じゃないっていうのがバレバレなのに。




「俺は千紘が嫌なら全然他のことでいい───」


「やだ!」


「ん?」




千紘が口を滑らせたところで、すかさず切り返す。


だって、耳まで赤くして俯いてんだもん。


これを見逃さない手は───ないよね?




「あ、いまのはその……違くて」


「違くて……。じゃあ他のことにする?」


「……ゃ」


「なに?」


「やだ!」




もうどうにでもなれ、と言葉は強いのにこっちを見ようとしないから。




「千紘は、俺ん家で一緒に映画観たいの?」




ひょい、と顔を覗き込んで至近距離でたずねる。


もちろん千紘の顔は真っ赤。




「……み、たい」


「ん、わかった。……行こ?」


「うん」




指を絡めてぎゅっと握るのはお約束。


千紘がたまにきゅって力を入れてくるのが俺的にはすごくかわいい。



これも、いつか言おうと思ってるけど言えてないこと。
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