追う恋はもうしたくない恋愛弱者の私、釣り合うはずのない敏腕ハイスペ社長に追われています
パーティーの会場で、私は再び彼――鵜ノ崎さんのお父様に会うということだ。
それも、パーティーに参加する鵜ノ崎さんのパートナーとして。
今度は玄関先で交わしたような短いやり取りでは済まないかもしれないし、なにより周囲の視線もある中での対面になる。
にわかに走った緊張に喉を震わせていると、鵜ノ崎さんの真剣な頼み声が聞こえてきた。
「頼むよ。柊木にしか頼めないんだ」
は、と小さく息が零れた。
結局、私は鵜ノ崎さんからの頼られに弱い。
「……かしこまりました。よろしくお願いします」
「良かった、こちらこそよろしく。さっそくだけど服装はどうしようか」
流れるように問われ、つい口ごもった。
今までだって仕事で何度も同じことをしてきたのに、と胸の奥が苦くなる。
「そうですね、今回もスーツで同席させていただいてよろしいですか? 用意しておきま……」
「いや、それじゃ困る」
笑い交じりに言い切られ、私の返事はそれきり途絶えた。
ふたりしかいない社長室の中、微かに唇を緩めた鵜ノ崎さんが、冗談を言っているのかそうでないのか絶妙に判断がつかない。
それも、パーティーに参加する鵜ノ崎さんのパートナーとして。
今度は玄関先で交わしたような短いやり取りでは済まないかもしれないし、なにより周囲の視線もある中での対面になる。
にわかに走った緊張に喉を震わせていると、鵜ノ崎さんの真剣な頼み声が聞こえてきた。
「頼むよ。柊木にしか頼めないんだ」
は、と小さく息が零れた。
結局、私は鵜ノ崎さんからの頼られに弱い。
「……かしこまりました。よろしくお願いします」
「良かった、こちらこそよろしく。さっそくだけど服装はどうしようか」
流れるように問われ、つい口ごもった。
今までだって仕事で何度も同じことをしてきたのに、と胸の奥が苦くなる。
「そうですね、今回もスーツで同席させていただいてよろしいですか? 用意しておきま……」
「いや、それじゃ困る」
笑い交じりに言い切られ、私の返事はそれきり途絶えた。
ふたりしかいない社長室の中、微かに唇を緩めた鵜ノ崎さんが、冗談を言っているのかそうでないのか絶妙に判断がつかない。