追う恋はもうしたくない恋愛弱者の私、釣り合うはずのない敏腕ハイスペ社長に追われています
なにより、脳裏に浮かんだ先生の姿は十年前から変わらない、丸眼鏡に白髪頭の好々爺だ。
純粋な疑問が、そのまま声に出た。
「キューピッド……かなぁ……?」
「あっ、そう思ってるのって俺だけかこの流れ」
「いえちょっとこう、ビジュアル的に関屋先生はキューピッドではない気がして」
「そういう意味じゃないんだよな、というかビジュアルがキューピッドの人はなかなかいな……いやこの話は終わりにしよう、これ以上は笑う」
途中から笑いを堪えながら喋っていた私に、鵜ノ崎さんも笑い交じりに返してくる。
笑い話になって、しかも笑い話のまま終わってくれて、私は心のどこかでほっとしていた。
それにしても、おでんもご飯も、鵜ノ崎さんは本当に美味しそうに食べてくれる。
第一声の『美味い!』にも忖度や遠慮は感じなかったし、その後も噛み締める感じの「美味い……」とか目頭を押さえて感極まったような「美味い……っ」とか、豊富なバリエーションで美味しさを伝えてくれて、とても嬉しい。
楽しい食事の時間が終盤に差しかかるにつれ、すっかり緊張が解けて緩んだ笑いが零れそうになったところで、鵜ノ崎さんが口を開いた。
「でも柊木さぁ」
一転してたしなめるような調子だったから、緩んだ顔が自然と引き締まる。
純粋な疑問が、そのまま声に出た。
「キューピッド……かなぁ……?」
「あっ、そう思ってるのって俺だけかこの流れ」
「いえちょっとこう、ビジュアル的に関屋先生はキューピッドではない気がして」
「そういう意味じゃないんだよな、というかビジュアルがキューピッドの人はなかなかいな……いやこの話は終わりにしよう、これ以上は笑う」
途中から笑いを堪えながら喋っていた私に、鵜ノ崎さんも笑い交じりに返してくる。
笑い話になって、しかも笑い話のまま終わってくれて、私は心のどこかでほっとしていた。
それにしても、おでんもご飯も、鵜ノ崎さんは本当に美味しそうに食べてくれる。
第一声の『美味い!』にも忖度や遠慮は感じなかったし、その後も噛み締める感じの「美味い……」とか目頭を押さえて感極まったような「美味い……っ」とか、豊富なバリエーションで美味しさを伝えてくれて、とても嬉しい。
楽しい食事の時間が終盤に差しかかるにつれ、すっかり緊張が解けて緩んだ笑いが零れそうになったところで、鵜ノ崎さんが口を開いた。
「でも柊木さぁ」
一転してたしなめるような調子だったから、緩んだ顔が自然と引き締まる。