追う恋はもうしたくない恋愛弱者の私、釣り合うはずのない敏腕ハイスペ社長に追われています
「添い遂げたいって、思える人……」
鸚鵡返しする柊木の目がわずかに泳ぎ、けれどほどなくこちらへ向き直る。
相手から告白されての交際は、学生時代の頃から何度もしてきた。
外見、成績、友人関係、あるいは実家の太さ。大学を卒業してからは、収入だったり会社の実績だったり、そういう、俺を構成する真ん中以外の部分。相手が俺そのものよりそちらに熱意を向けたと分かった瞬間、ひと息に心が冷める。
所詮はこんなものか、と冷めた感想が頭をよぎって、そうなると遅かれ早かれ相手にはその冷めが伝わる。中には泣いて別れを切り出してきた子もいたが、誰の顔ももうぼんやりとしか思い出せない。
薄情だ。その自覚はある。でも、口では好きだと言いながら俺の真ん中を見てくれない子たちだって、俺に言わせれば十分薄情だった。
添い遂げたくなる人、添い遂げたいという気持ち、俺はそのどちらにも到達できないまま生きてきた。
それなのに。
「自分はそういう人とは無縁なんだろうなって諦めてた。柊木のあの顔、見るまでは」
「え?」
間の抜けた声をあげ、柊木は隣で目を見開いている。
本当に分かってないんだな、とその顔を見て思う。いつだってそうだった。俺に対して、柊木はガードする姿勢すら見せてこなかった。
彼女自身が抱える傷のせいで、俺はそもそも異性として見られていなかった。
鸚鵡返しする柊木の目がわずかに泳ぎ、けれどほどなくこちらへ向き直る。
相手から告白されての交際は、学生時代の頃から何度もしてきた。
外見、成績、友人関係、あるいは実家の太さ。大学を卒業してからは、収入だったり会社の実績だったり、そういう、俺を構成する真ん中以外の部分。相手が俺そのものよりそちらに熱意を向けたと分かった瞬間、ひと息に心が冷める。
所詮はこんなものか、と冷めた感想が頭をよぎって、そうなると遅かれ早かれ相手にはその冷めが伝わる。中には泣いて別れを切り出してきた子もいたが、誰の顔ももうぼんやりとしか思い出せない。
薄情だ。その自覚はある。でも、口では好きだと言いながら俺の真ん中を見てくれない子たちだって、俺に言わせれば十分薄情だった。
添い遂げたくなる人、添い遂げたいという気持ち、俺はそのどちらにも到達できないまま生きてきた。
それなのに。
「自分はそういう人とは無縁なんだろうなって諦めてた。柊木のあの顔、見るまでは」
「え?」
間の抜けた声をあげ、柊木は隣で目を見開いている。
本当に分かってないんだな、とその顔を見て思う。いつだってそうだった。俺に対して、柊木はガードする姿勢すら見せてこなかった。
彼女自身が抱える傷のせいで、俺はそもそも異性として見られていなかった。