追う恋はもうしたくない恋愛弱者の私、釣り合うはずのない敏腕ハイスペ社長に追われています
「レミちゃんって実家がめちゃめちゃ太いんですよ。都議の孫とかだったかなぁ、生粋のお嬢様~みたいなのもウリらしいんですよね」
話し始めたら止まらなくなる田口さんの声で、はっと現実に引き戻された。「ええとですね」と自分のスマホで検索を始める田口さんを、私は隣でそっと見守る。
「これ、所属事務所のサイトです。ほら」
彼が開いたのは、芸能プロダクションのサイトと思しき洒落たページだった。
本名や出身地をはじめ、レミは一切の素性を隠していないという。田口さんのスマホを覗き込むと、ちょうどレミの顔写真が目に留まり、次いで本名の五文字に目を奪われた。
鈴ヶ嶺麗未。すずがみね。
眉が寄る。珍しい、なにより聞き覚えのある名字だ。
どこで聞いたのだったか、直近でも身近な場所で確か……そこまで考え至った、瞬間。
「あ」
目を見開いた。
鈴ヶ嶺都議。鵜ノ崎さんがお見合いを断った相手方と、同じ名字だ。
そして、レミの出身地は――京都。
鵜ノ崎さんは今日、京都へ向かっている。
話し始めたら止まらなくなる田口さんの声で、はっと現実に引き戻された。「ええとですね」と自分のスマホで検索を始める田口さんを、私は隣でそっと見守る。
「これ、所属事務所のサイトです。ほら」
彼が開いたのは、芸能プロダクションのサイトと思しき洒落たページだった。
本名や出身地をはじめ、レミは一切の素性を隠していないという。田口さんのスマホを覗き込むと、ちょうどレミの顔写真が目に留まり、次いで本名の五文字に目を奪われた。
鈴ヶ嶺麗未。すずがみね。
眉が寄る。珍しい、なにより聞き覚えのある名字だ。
どこで聞いたのだったか、直近でも身近な場所で確か……そこまで考え至った、瞬間。
「あ」
目を見開いた。
鈴ヶ嶺都議。鵜ノ崎さんがお見合いを断った相手方と、同じ名字だ。
そして、レミの出身地は――京都。
鵜ノ崎さんは今日、京都へ向かっている。