独占欲に火がついた御曹司が溺愛猛追で鉄壁ガードを崩してきます

《2》

 追いかける、という行動は総じて盲目的だ。
 自分の思い描いている相手以外、綺麗に視界から外れてしまう。

 追う恋ばかりしていた昔の私もそうだったのかもしれない。
 そして今の私も、案外、当時のままなのかもしれない。

『ふたりになりたいです。できるだけ早く』

 レミさんとの待ち合わせ場所だったビルから出て間もなく、隣の彼にそう告げた。
 自分の口からそんな大胆な言葉が出るなんて、とまだ信じられずにいる。でも、前にも同じようなことはあった。鵜ノ崎グループのパーティー会場を抜け出した後、自宅に誘ったときだ。

 思い知る。
 私は、だいぶ前からこの恋に大胆にさせられているのだと。

 繋いでいた手をさらに強く握り直されてタクシーに乗り込み、向かった先は鵜ノ崎さんのマンションだ。
 移動中、鵜ノ崎さんは終始無表情だった。仕事中の真面目な顔とも違って、それが私の胸の奥をますます熱くした。私と同じで、今、余裕なんかこの人にも一切ないのだと分かったからだ。

 マンションに到着し、タクシーを降りて私の手を引いた彼は、普段よりも早足だった。
 玄関のドアを開けて私を中へ押し込んで、その瞬間にきつく抱き締められる。
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