追う恋はもうしたくない恋愛弱者の私、釣り合うはずのない敏腕ハイスペ社長に追われています
一方で、鵜ノ崎さんは「ああ」と当を得た様子を見せた。
「確かに向こうの祖母さんから聞いたな。大学時代に憧れてた先輩を、真似……というか模倣してたって」
「あ……」
「売れる前はもっと分かりやすかったらしいよ。すごいお祖母ちゃん子で、お祖母ちゃんにだけはいろいろ話したり相談したりしてたそうだ」
彼の横顔を見つめながら、ふと脳裏をよぎったのは、レミさんの泣き顔だ。
田口さんに流されつつあったのも事実で、似ているのかも、と思っていた。それなのに涙を見たときに言うほどは似ていないと感じた、あの瞬間の気持ちが一気に蘇ってくる。
「柊木、知り合いって感じでもなさそうだったから疑問だったけど、まさか一方的な執着だったとはな。俺も驚いたよ」
「……はい」
「ただ、柊木が似てるんじゃなくて向こうが似せてたんだから関係ない。そもそも俺は」
鵜ノ崎さんの視線は、いつしかまっすぐに私を射抜いていて、息が止まる。
「柊木の顔だけが好きで追いかけてるわけじゃない。柊木じゃなきゃ駄目だから追ってる」
水に濡れて冷えた彼の指が、頬に触れる。
冷たくて、火照った頬に心地好い。思わず目を細めたそのとき、身を屈めた鵜ノ崎さんの唇が私の唇に重なった。
「確かに向こうの祖母さんから聞いたな。大学時代に憧れてた先輩を、真似……というか模倣してたって」
「あ……」
「売れる前はもっと分かりやすかったらしいよ。すごいお祖母ちゃん子で、お祖母ちゃんにだけはいろいろ話したり相談したりしてたそうだ」
彼の横顔を見つめながら、ふと脳裏をよぎったのは、レミさんの泣き顔だ。
田口さんに流されつつあったのも事実で、似ているのかも、と思っていた。それなのに涙を見たときに言うほどは似ていないと感じた、あの瞬間の気持ちが一気に蘇ってくる。
「柊木、知り合いって感じでもなさそうだったから疑問だったけど、まさか一方的な執着だったとはな。俺も驚いたよ」
「……はい」
「ただ、柊木が似てるんじゃなくて向こうが似せてたんだから関係ない。そもそも俺は」
鵜ノ崎さんの視線は、いつしかまっすぐに私を射抜いていて、息が止まる。
「柊木の顔だけが好きで追いかけてるわけじゃない。柊木じゃなきゃ駄目だから追ってる」
水に濡れて冷えた彼の指が、頬に触れる。
冷たくて、火照った頬に心地好い。思わず目を細めたそのとき、身を屈めた鵜ノ崎さんの唇が私の唇に重なった。