独占欲に火がついた御曹司が溺愛猛追で鉄壁ガードを崩してきます
ほどなくメイクとヘアメイクが終わり、最後の仕上げに母からベールをかけてもらう。
控え室のドアがノックされ、姉と姪が入ってきたのは、ちょうどそのときだった。
「わぁ! アユカちゃん、きれ~!」
部屋に入るや否や、思わず零れたとばかりに感嘆の声をあげた五歳の姪っ子へ、私は「へへ、ありがとう」とピースサインとともに笑い返してみせる。
「おめでと、歩加」
「お姉ちゃん……ありがと」
「お父さん、ドアの前で待ってるよ~。こりゃあドレス姿見たらまた泣いちゃうな、あの人」
「さっきお母さんとも同じ話してた」
「あは。予想一致しててウケる」
四人で笑い合い、控え室を出て聖堂へ向かう。
荘厳な扉の前では、燕尾服姿のお父さんが、すでに緊張で表情をカチカチにして待っていた。
「お父さぁん! 見て見て、歩加めっちゃ綺麗だよ~!」
うぐいす色の留袖を上品に着こなした姉が、父へ高らかに声をかける。
ドアの前でそわそわと白手袋を撫でていた父は、途端にびくりと背を震わせてこちらへ向き直る。
手を上げて振ってみせると、父は身体ごと向きを変えて私に背を向け、天を仰いで片手で目元を覆ってしまった。
控え室のドアがノックされ、姉と姪が入ってきたのは、ちょうどそのときだった。
「わぁ! アユカちゃん、きれ~!」
部屋に入るや否や、思わず零れたとばかりに感嘆の声をあげた五歳の姪っ子へ、私は「へへ、ありがとう」とピースサインとともに笑い返してみせる。
「おめでと、歩加」
「お姉ちゃん……ありがと」
「お父さん、ドアの前で待ってるよ~。こりゃあドレス姿見たらまた泣いちゃうな、あの人」
「さっきお母さんとも同じ話してた」
「あは。予想一致しててウケる」
四人で笑い合い、控え室を出て聖堂へ向かう。
荘厳な扉の前では、燕尾服姿のお父さんが、すでに緊張で表情をカチカチにして待っていた。
「お父さぁん! 見て見て、歩加めっちゃ綺麗だよ~!」
うぐいす色の留袖を上品に着こなした姉が、父へ高らかに声をかける。
ドアの前でそわそわと白手袋を撫でていた父は、途端にびくりと背を震わせてこちらへ向き直る。
手を上げて振ってみせると、父は身体ごと向きを変えて私に背を向け、天を仰いで片手で目元を覆ってしまった。