完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~

要さんはベッドの中に入り、私を手招きする。

「こっちこいよ」

「で、でも……」

「あー……変なことはしないから」

「本当ですか!?」

「……多分」

多分って……信用できない。

「いいから……悩むな」

私の手を引っ張り、私は要さんの隣にごろんと仰向けに横たわった。

一気に要さんの香りに包まれ、心臓がバクバクしだす。

「もういっそこの部屋で暮らすか?」

「え!?」

「専用のバスルームもあるし」

「そうなんですか!?すごい……」

「一緒に入れるだろ?」

「なっ……」

「冗談だよ」

要さんがハハッと笑う。

「もうっ……」

「半分本気、だけど」

その言葉に、胸がどくんと鳴る。

冗談みたいに笑っているのに、目は少しだけ真剣で……

どう返していいか分からなくなる。

「……困ります」

小さく抗議するように呟くと、

「困らせてんだよ」

楽しそうに覗き込まれる。

気づけば、さっきよりもずっと近くで。

こんな状況、心臓がもつわけない。

「……花音」

名前を呼ばれただけで、体が熱くなる。

「はい……」

視線を向けた瞬間だった。

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