完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
そっと頬に触れられて……そのまま、唇が重なる。

「……っ」

やわらかくて、優しいキス。

この前みたいに強引じゃない。

確かめるみたいに、ゆっくりと触れてくる。

「ん……」

唇がすごく熱くて。

少しだけ離れても、またすぐに触れる。

名残惜しむように、何度も。

「……要さん……」

そう呼ぶと、

「ほんと……可愛い」

少し乱れた吐息と掠れた声で返される。

「……っ」

そんなこと言われ、恥ずかしくなる。

でも――

嫌じゃない。

このまま離れたくないって思ってしまう。

ぎゅっと抱き寄せられ、私も要さんの背中に回した腕に、力を込めた。

逃がさないみたいに。

「そんな抱きつかれたら……やばい」

「え……」

「理性ぶっとぶ」

「だって……」

「……何もするつもりなかったんだけどな」

要さんは私の真横にごろんと横たわった。

そしてはぁ……と、長いため息を漏らし、私の方を見た。

「花音が側にいると、俺が俺じゃないみたいになる」

「そうなんですか……?」

「今日はただ……二人で横になりたいと思ってた」

「……はい」
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