完璧王子×天然お嬢様~政略結婚のお相手は、喧嘩も強いんです~
「私の事、妻って……」

「なるだろ。いずれ」

嘘ではないけど……突然実感が湧いてきてドキドキしてきた。

「……さっき、早乙女のこと……」

「あ……先程はフォローしていただき、ありがとうございました」

「いや、花音なら言うんじゃないかとは思っていた」

やっぱり、分かってたんだ。

「でも……後悔はしてません」

小さく、でもはっきり言う。

「うん」

短い返答。

しかし、そのままぐっと引き寄せられた。

「……っ」

強く、逃がさないみたいに抱きしめられる。

「これ以上、俺に余計な心配させんな」

耳元で、低く囁かれる。

「……嫉妬してんの、分かってるだろ」

「……っ」

心臓が、大きく跳ねる。

「他の男庇ったり、触られそうになったり……」

ぎゅっと、腕の力が強くなる。

「面白いわけねぇし」

その声は、はっきりと不機嫌で。

でも……どこか、必死で。

「……すみません」

「謝ってほしいわけじゃない」

少しだけ体が離され、真っ直ぐ目を見られる。

「俺だけ見てろ」

「……っ」

息が止まりそうになる。

「他のやつのこと考えてる暇あるなら、俺のことだけ考えろよ」

真剣な目で見つめられ、逃げ場なんてどこにもない。

「……はい」

小さく頷くと頭に手を乗せられ、満足そうにふっと息を吐く。

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